ニュースレター

タマゴ
(2005年9月号 VOL.50)

先日明石焼きを作ろうと思いスーパーに卵を買いに行くと、「え!卵って今こんなにするの?」って驚きまし
た。
以前は1パック100円しないで買っていた記憶があるのですが、今では200円近くしていました。別の日に
買い物に行くと、特価として78円で販売されていましたが、1000円以上お買い上げの方!と条件付になっ
ていました。
卵も鳥インフルエンザの流行で、かなりの鶏が処分されたからか高くなったのかなぁ〜て思いながら、そ
う言えば処分しなかったケースも最近あったような? もしやそれが安く特売で売られているのでは!? な
〜んて、安ければ安いで変な心配をしてしまったりしましたので、念のため調べてみました。

結論から言いますと鳥インフルエンザの卵を食べても大丈夫のようです。
(1)人の細胞には鳥インフルエンザウイルスと結び付く為の受容体が存在しない。
(2)ウイルスは酸に弱いため万が一、食したとしても胃酸で死滅する。
(3)ウイルスは熱に弱いために、通常の調理温度で死滅する。
(4)パック卵や鶏肉は、水道水の消毒剤と同じ次亜塩素酸ナトリウム溶液で消毒する為、製品段階では
問題ない。
(5)鶏卵や鶏肉を食べて鳥インフルエンザに感染した例がない。
との事でしたので、ちょっと安心できました。

ついでに卵についてもう少し調べてみました。
多くの人が卵を買ってきたら、まず冷蔵庫のエッグポケットに移すと思いますが、その時に卵を落として
割ってしまったという苦い経験はありませんか? 左手で不安定なパックに入った卵ケースを持ち、微妙な
力加減で掴んだ卵を一個ずつエッグケースへ運ぶ単純作業。わたしはその瞬間いつも緊張してしまいま
す。(笑)
どうして落としてしまうのでしょうね?                 それは引力があるからですよ(笑)

さて、エッグポケットに卵を移す場合は、卵の丸い方(気室のある方)を上にし、尖ったほうを下にして保
管します。理由は、卵は古くなってくると卵黄が浮いてくる(上にあがる)ため、尖がった方を上にすると外
部からの細菌の影響を受けやすいカラに卵黄が触れてしまいます。これを避けるため、気室のある丸い
ほうを上にして、卵黄をカラから遠ざけるようにするのです。 
 また、卵は鈍端部より鋭端部の方が強度があるので、鋭端部(尖った方)を下にした方が割れにくいと
いう利点もあります。このことから、スーパーなどで売られているパック入り卵は、鋭端部を下にそろえて
入れられているそうです。それならパックに「上」とか大きくプリントしておいてくれると有難いのですけどね
ぇ。
最近卵に直接賞味期限(生で食べられる期限)がプリントされているものがあります。インクジェットで卵
のとがっていない丸いほうへ賞味期限を吹き付けるそうですので、賞味期限がプリントされているほうを
上に向けて保存すれば良いということですね。
さらに卵を冷蔵庫で上手に保存する方法として、パックのまま冷蔵庫に入れた方が良いそうです。それ
は温度の変化や振動によって卵の品質が劣化していくからです。パックに入れて平らなところに保管して
おけば、急激な温度変化や振動を避けることができるからだそうです。でも個人的には、取り出すときケ
ースのふたを開けるたびに振動したり、面倒だったりとかえって良くない気がするのですが・・・。
卵の保管について、卵の殻には1万個前後の小さな気孔があいていて、呼吸をしているため、この気孔
を通じて外部のにおいを吸収しやすいそうです。ですので、においの強い食品から離しておくようにして保
存したほうが、長い期間おいしく食べることができます。 
 また、卵を洗って冷蔵庫にしまう方がいらっしゃるかもしれませんが、殻にある気孔から水と共に雑菌
などが卵内に流れ込んでしまうこともあるそうなので、なるべく洗わずにいたほうが鮮度を保てます。 
ところで「もし、全部ゆで卵にして使う場合、先にゆでて火を通したほうが長持ちするの?」って疑問はどう
でしょう?
ゆで卵の賞味期限は5日から1週間程度ですが、生卵の賞味期限は、最低でも2週間になっています。
なぜ生卵の方が長持ちするのかというと、先程も述べましたとおり気孔から酸素を取り入れ中の炭酸ガ
スを排出しながら卵が生きているからです。
逆に、新鮮な卵でゆで卵を作ると、炭酸ガスが多く、白身がバサバサしておいしくありません。さらにうす
皮と白身がくっついて、うまくむけないなど、けっして新しいから良いというわけでなく、むしろ冷蔵庫保存
なら八日目ぐらいのほうが炭酸ガスが抜け、食べごろだそうです。 
さぁみなさん冷蔵庫を開けて卵の向きを確認しましょう。

ところで、卵を購入するときのポイントとして、色、サイズ、値段などを判断材料とされていると思います
が、今回卵について調べてみて自分自身結構勘違いしていたことに気がつきました。
例えばサイズについて、
買うならLサイズMサイズ?
卵のL玉は1個の重量が64g〜70g未満のもの、M玉は58g〜64g未満のものと定められています。L
玉とM玉では、中の卵黄の大きさ(重さ)はほとんど同じです。つまり、大きな卵は卵白が多く、小さい卵
は卵白が少ない卵ということになりますので、料理の目的や趣好に合せて選ぶのが、上手な買い方だそ
うです。私はてっきりLはMよりすべて大きいと思っていました。

赤い卵の方が白い卵よりも栄養ある? 
ニワトリの品種により卵の殻の色が決まり、栄養的な差はないそうです。

黄身の色が濃いほうが、栄養価が高い?
やまぶき色に近いやや濃い目の卵黄に人気があるため、薄い色の卵黄は栄養分が少ないと誤解してし
まいがちですが、この色の濃淡は、黄色とうもろこしや乾燥アルファルファなどの配合飼料の割合によっ
て異なってくるだけもので、卵黄の色の違いは、直接栄養価には関係ないそうです。 
ちなみに黒い黄身など、いろんな色をした黄身を作ることができるそうです。
 
有精卵のほうが、無精卵より栄養価が高い? 
 栄養価の違いについては、成分分析しても差はほとんど認められないそうですが、有精卵は温めるとヒ
ヨコになる力を持っているため、無精卵より元気そうで体に良いと思っている人が多いようです。 

(大)

 2005/9
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