ニュースレター

台風の名前
(2005年10月号 VOL.51) 

今回の台風20号は、ニュースレターを作成中の今現在、八丈島の南西にいますが、発生してからほとんど停滞していて、なかなか動きがつかめませんでしたね。このままだと日本の太平洋側を通り抜けそうですが・・・。
動きが読みにくく、苛々させた今回の台風20号の名前は「ギロギー」という名前で、北朝鮮で、「がん」を意味するそうですが(癌ではなく雁)この台風の命名には実は決まりがあるそうですね。

まず、気象庁では毎年1月1日以後,最も早く発生した台風を第1号とし,その後台風の発生順に番号を付ける訳ですが、西暦2000年に北西太平洋領域の日本ほか14カ国等が加盟する台風委員会(そんな会があるんだ!?)により「北西太平洋領域で発生した台風には、加盟国の言葉でそれぞれ動植物や自然現象に関係する名前を選び、それを共通して名付けよう」ということになりました。
 そこで平成12年の台風第1号にカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」の名前がまず付けられ、以後、発生順にあらかじめ用意された140個の名前を順番につけていくことに決定しました。(あまり日本国内では普及していないようですが・・・。)
ですので、次の次の台風(今年なら22号)の名前は予め決まっており、「テンビン」ということになり、これは日本が命名したものです。
他に日本が命名したものには、19番目に「ヤギ」、33番目に「ウサギ」、47番目に「カジキ」、61番目に「カンムリ」、75番目に「クジラ」、89番目に「コップ」、103番目に「コンパス」、117番目に「トカゲ」、131番目に「ワシ」があります。
なるほど〜・・・って、ちょっと「コップ」と「コンパス」は日本語とは違うんじゃないの!(笑) どうやら、これらはすべて星座名だそうです。

他国の例では、中国…孫悟空を意味する「ウーコン」、風神を意味する「フンシェン」
海神 を意味する「ハイシェン」など。ミクロネシア…嵐の神を意味する「イーウィニャ」、タイ…雨の神を意味する「プラピルーン」など神様などから名づけたものも多いようです。その他には、山や川、生き物の名前などもありました。
少し変わったもので、アメリカの「徘徊」を意味する「オーマイス」(台風が徘徊して欲しくないですが・・・)ミクロネシアの「こんにちわ」を意味する「ラナニム」(台風と「こんにちわ」はしたくないので、どうせなら「さようなら」を意味するほうが良かったのでは?)
などがあります。

(大)
2005.10

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